ノイロトロピンって何?痛みに悩むあなたへ、整体との違いと上手な付き合い方
「薬を飲んでも痛みが取れない」「レントゲンでは異常なしと言われたけど、つらい…」
そんな“正体不明の痛み”に処方されることがある薬、それがノイロトロピンです。
整体師として長年、たくさんの方の痛みと向き合ってきた中で、この薬と出会う場面も増えてきました。
今回は、整体とノイロトロピン、それぞれの違いや役割、そして上手な併用法についてわかりやすく解説します。
ノイロトロピンとは?
ノイロトロピンは、ウサギに「無菌性炎症」を起こし、その皮膚から抽出されたタンパク質を含まない成分からできた薬です。
ちょっと不思議な成り立ちですが、主に次のような痛みに使われています:
- 坐骨神経痛や肋間神経痛などの神経の痛み
- 帯状疱疹後のピリピリ感
- 慢性的な肩こりや頭痛
特徴は「眠くならない」「依存性がない」「副作用が少ない」こと。
ただし即効性は弱く、継続的にじんわり効くタイプの薬です。
整体とノイロトロピン、アプローチの違い
ノイロトロピンは、神経の“過敏なスイッチ”をオフにする薬。
一方、整体は「なぜ神経が過敏になったか?」の土台を整える手法です。
例えるなら、
・ノイロトロピン → ブレーカーを一時的に落とす
・整体 → ブレーカーが落ちないように電気配線から整える
どちらが良い・悪いではなく、「どちらも役割が違う」ということです。
整体とノイロトロピン、実は相性が良い?
痛みが強すぎると、体を触ることすら難しい方もいらっしゃいます。
そんなとき、まずノイロトロピンで神経の過敏を落ち着けることが有効です。
その上で、関節の支点を整える整体を受けると、「痛みの根本」が解放されやすくなります。
特に以下のような方には、両方のアプローチが役立つ場合があります。
- 坐骨神経痛やストレートネックに伴う神経痛
- 筋膜のこわばりと神経過敏が合併しているケース
- 手術後、薬だけでは改善しない慢性痛
こんな人にはどちらが向いている?
◎ノイロトロピンが向いている方
- 痛みのピークが強い
- 神経痛のようなピリピリ感が続く
- 睡眠を妨げるような痛みがある
◎整体が向いている方
- 骨盤や肩甲骨などの“支点”の崩れを感じる
- 身体のゆがみや姿勢に思い当たる
- 薬を減らしていきたいと思っている
実際の症例:薬だけでは届かない「奥の痛み」
ある40代の女性。肩から腕にかけての痛みで整形外科に通院。
ノイロトロピンを処方され、「少し楽になったけど、スッキリしない」とのことでした。
整体で診ると、肩甲骨の支点が大きく崩れており、関節が常に引っ張られている状態。
整体で関節の位置を整えると、薬では届かなかった“引っ張られるような痛み”が解放されました。
まとめ:痛みの奥にある“動きのクセ”にアプローチ
薬で症状を抑えることも、整体で原因にアプローチすることも、どちらも大切。
「いま自分に必要なのはどっち?」と迷ったときは、ぜひご相談ください。
整体は、痛みを“追い払う”のではなく、あなたの体を“本来の自然な状態に戻す”サポートです。
そして、薬も時にはそのプロセスを助けてくれる道具です。
無理せず、あきらめず、あなたに合った選択をしていきましょう。
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