
【ぎっくり腰とは】0
「突然の強い腰の痛み」を伴う症状で、重い物を持ち上げた時や、ふとした動作(くしゃみ、靴を履こうとした時など)で発症します。欧米では“魔女の一撃(witch’s shot)”とも呼ばれています。
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【主な原因】
ぎっくり腰は単一の原因というより、日々の姿勢や筋肉のバランスの乱れが積み重なって、ある瞬間に限界を超えて発症することがほとんどです。
1. 筋肉・筋膜の急性損傷
腰部の筋肉(多裂筋・脊柱起立筋など)が、過度に引き伸ばされて炎症を起こす。
「筋膜の癒着」や「こわばり」があるところに、無理な力がかかることで断裂や損傷が起こる。
2. 椎間関節・仙腸関節のズレ
背骨(腰椎)の関節や、骨盤の関節に微小なズレ(アライメント異常)が生じ、痛みの引き金になる。
3. 椎間板 の異常
腰椎の間にある椎間板に圧が加わり、軽度の突出や炎症を起こすケースもある(ヘルニアの前段階のような状態)。
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【症状の特徴】
突然の鋭い痛み(激痛)
腰が伸びない、歩けない、立ち上がれない
少し動くだけで激痛が走る
腫れや熱感が出ることもある
触られるとビクッと反応する「過敏さ」
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【発症のきっかけ】
朝、洗顔中に前かがみになった
重いものを持ち上げようとした
寝返りを打とうとした
くしゃみ、咳、くつを履く動作
長時間の座り仕事のあとに立ち上がるとき
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【治療・対処法】
初期(48~72時間以内)
冷やす(アイシング)
炎症がある場合は冷却が基本。1回20分を1日数回。
安静にしすぎない
痛みを避ける範囲で軽く動かすことが大切。完全な寝たきりは回復を遅らせます。
冷湿布や痛み止めも一時的に有効(ただし原因改善にはならない)
その後(3日以降)
温めて血流を促す(お風呂など)
整体や施術で、関節や筋膜の調整
関節ニュートラル整体などで、「関節のゆるみ(あそび)を取り戻す」ことが有効。
日常動作の見直し・姿勢改善
腹圧や体幹の使い方の再教育
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【予防法】
1. 姿勢を整える(座り姿勢・立ち姿勢)
2. 重心の偏りをリセットする
3. 腰だけでなく股関節・胸椎も動かす意識
4. 定期的なメンテナンス(施術・ストレッチ)
5. 冷え・疲労をためない
6. 足元の不安定さを改善する(靴、骨盤)
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【整体師としての補足】
ぎっくり腰は「結果」であって「原因」はもっと前から始まっています。
たとえば、股関節や胸椎がかたくなる→腰が代償的に動きすぎる→限界が来て破綻するという流れ。
また、舌骨・腹筋・横隔膜・仙腸関節の連動がうまく働いていないケースもよくあります。
このような深部の構造を見直すことで、“ぎっくりを繰り返さない身体”をつくることが可能です。
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